ねっとり濃厚で
私が一番映画を見ていたのは90年代後半〜2000年代前半までだった。
最近は全く見ていない。
ここ数年劇場に足を運んでいない。
「バービー」も「福田村事件」も終わってしまった。このまま「ゆとりですがなにか」も終わってしまうのだろう。
理由は、仕事と家事育児で時間が取れないからだ。よくある話。
時間を合わせて、20分くらいかけて近所の映画館まで行くのが面倒くさい。と言うか、映画館まで行くのは楽でも、3時間くらい鑑賞して家まで帰ることを考えたら…何もせずにそんな半日予定がドンと空くことはない。空けようと思えば空けられるが、夫や子供の予定を調整する手間を考えると、「またいつか・・・」と思ってしまう。思ってしまうまま早数年。今日に至る。
とは言いつつ、好きな映画音楽はいくつかあって、今でもたまに聞いている。
ベスト3を無理やり上げると、以下の通り。
2000年前後に、Bunkamuraで無修正完全版を見たのがきっかけ。
オープニングの、フランシス・ベーコンのぐじゃぐじゃで肉!って感じのグロテスクな人間の絵と、ねっとりとしたメロディの組み合わせが好きだ。今でも好きだ。
オープニング曲のタイトルは「Why did she choose you 」。よく、「ラストタンゴ・イン・パリ」でユーチューブとかサブスクとか検索すると、重厚なテンポの速いタンゴがヒットするけど、私が一番好きなのは、このオープニングのねっとりとしたテーマソングだ。
映画の内容は…正直、20年以上前に見た映画なのであまり覚えていないけど、みんながみんなキラキラしてハッピーでない、暗い感じの人間関係(というか肉体関係)になんかちょっとほっとしてそこそこ好きだった気がする。でも、数年前に、レイプシーンについて色々と批判が巻き起こったこともあって、見返すのに少し躊躇してしまう。でもまた見てみようかな。
2.パリ、18区、夜
引っ越しでCDがどこかへ行ってしまって、今でも悔しい気持ちになる。
確か、山田詠美がエッセイでこの映画をほめていたのがきっかけで見た。映画自体も、説教臭くなく淡々としていたよかった覚えがある。
中でも。カリというバンドの、「ラシーヌ」という歌が、哀切がとうとうと極めるような歌で、とても好きだった。
この映画を見て、ホテルの清掃のバイトをやってみたが、一服する暇もなく、とろすぎて白い目で見られてて3日くらいで辞めた経験がある。…黒歴史。
クレール・ドゥニの映画はとにかく音楽もいいと思う。本当はガーゴイルとどちらにしようか迷ったけど、初めて見た「パリ、18区、夜」にした。甲乙つけがたし。
3.スパルタカス
いきなりどメジャーな映画。
ただ、映画本体のサントラが好きというより、INO hidefumiさんの愛のテーマのカバー(?)バージョンで好きになった。
確か、20年くらい前、FM横浜の放送終了のお知らせの時にかかっていたような気がする。
もしくは、これまた20年くらい前の、フジテレビの深夜番組で知った気がする。
昔過ぎて忘れてしまった・・・両方違うかも。
いずれにせよ、ちょっとメランコリックな感じがで深夜に似合っていて好き。
愛のテーマは名曲だからか(だよね!)色々な人にカバーされていて、ビル・エヴァンスのバージョンも好き。好きすぎて、「職場のBGMをみんな好きに選曲していいよ」と言われて流していたらみんなで選曲しようという企画が中止になった覚えがある。いまだに納得いかない。名曲じゃん!!?
あーあ、またスクリーンで、このBGM最高~~~~!!!!という出会いをしたいなあ。でもあと何年かは無理かな・・・
何年後も、映画を見に2000円(その頃は3000円くらいするのかな?)はたけるような経済的余裕が自分にあるのかな・・・
あ、なんかめちゃくちゃ暗い気分になってきた・・・
とりあえず、おしまい。